愛知県知事記者会見への字幕付与について(要望)

知事記者会見への字幕付与に関する要望書

2021年2月5日

愛知県知事
大村 秀章 様

愛知県知事記者会見への字幕付与について(要望)

愛知障害フォーラム(ADF)
代表 加賀時男

 日頃より、障害者福祉の向上に、ご尽力頂きありがとうございます。
愛知障害フォーラム(下、ADF)は、身体障害、知的障害、精神障害、発達障害、難病などの障害種別や立場、考え方の違いを超えて、障害当事者や家族の団体、そして支援者などの関係団体、県下29団体が一緒になって、障害者の権利擁護と愛知県における障害福祉施策の充実のため取り組みをおこなっている団体です。
さて、全国的なコロナ蔓延を受け、愛知県においても様々な対策が講じられており、緊急事態宣言やメッセージが必要に応じて出され、あわせて、知事記者会見が開かれています。そこには、情報保障のひとつとして、手話通訳者が配置されるようになりました。
しかし一方で知事記者会見には手話を使いこなせない難聴者・中途失聴者、そして、超高齢化社会の中で、年々増加している加齢性難聴の人たちにとって必要な字幕が付与されておらず、情報格差が生じているのが現状です
このような情報格差を解消することは、「障害者差別解消法」、「愛知県障害者差別解消推進条例」や「愛知県手話言語・障害者コミュニケーション条例」の理念に照らしても、喫緊の課題といえ、早急な改善が望まれます。
また、知事記者会見に字幕を付与することは災害発生時等の緊急情報発信の際にも、必要不可欠といえます。さらに、字幕の付与は聴覚障害者のみならず、一般的な情報の提示としてもわかりやすく、広く活用されるべきであると考えます。
尚、すでに知事や市長の記者会見に字幕を付与している自治体は先般、お知らせしました東京都の他に大阪府堺市、札幌市、広島市、豊橋市、浜松市など(ADF事務局調べ)があり、今後も広がっていくことが予想されます。
つきましては、このような現状を踏まえ、下記のように要望いたします。


1.早急にADFとの話し合いの場を設けていただき、他自治体の事例も参考にしながら、愛知県知事の記者会見に字幕の付与をおこなってください。
以上

【参考】
2021年01月20日
知事会見、字幕付きに ネット配信で発言を文字化―東京都
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021012000258&g=pol

東京都は今月から、インターネットで生配信している小池百合子知事の記者会見動画に字幕を流す取り組みを始めた。手話通訳は多くの自治体で導入されているが、都報道課は、字幕付き会見動画を生配信している例は「聞いたことがない」と説明。「手話を知らない中途失聴者や耳の遠くなった高齢者の『リアルタイムに知りたい』との要望に応えた」としている。 字幕付き動画は動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信している。音声を即座に文字に変換するアプリ「UDトーク」を活用。知事会見の画面横に字幕を流し、固有名詞の誤りなどは委託業者が会見中に修正する仕組みになっている。
都は今月15日の定例会見から字幕配信を開始した。今後は、臨時会見にもできる限り対応。翌日以降、字幕のタイミングなどを整え再掲載する。
新型コロナウイルスの感染拡大で知事会見に注目が集まったことをきっかけに、各地の知事会見で手話通訳が相次ぎ導入された。都知事会見にも昨年3月から手話通訳士が同席している。一方で、「字幕がほしい」という声も寄せられていた。

大阪府堺市

令和3年1月27日 市長記者会見(手話・字幕つき)

札幌市
https://www.city.sapporo.jp/city/mayor/interview/live.html
広島市
https://www.city.hiroshima.lg.jp/site/mayor/13079.html
豊橋市
https://www.city.toyohashi.lg.jp/8005.htm
浜松市
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/shise/koho/koho/hodohappyo/2020/5/1406.html

以上

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