愛知県手話言語条例制定に向けた動きについて(ADFの見解および声明)

3月30日、中日新聞において、愛知県が手話言語条例制定に向けて、平成28年度に取り組む、という記事が載りました。

新聞記事(pdf)→2016.3.30中日新聞「手話言語条例」16年度制定へ(pdf)

ADFは、愛知県障害福祉課に問い合わせ、条例制定に向けた案をいただきました。

→愛知県手話言語条例要綱案(PDF)

愛知県の条例制定に向けた案について、ADFとしての見解、声明文を愛知県に出しました。

PDFデータ版→「手話言語その他の意思疎通のための手段の普及に関する条例(仮称)」について(pdf)

「手話言語その他の意思疎通のための手段の普及に関する条例(仮称)」について

2016年3月31日
愛知障害フォーラム(ADF)

2016年3月29日、愛知県健康福祉部障害福祉課が発表をした「手話言語その他の意思疎通のための手段の普及に関する条例(仮称)」が2016年度制定に向け、今後、議会提案の準備が進められることについて、愛知障害フォーラム(以下、ADF)としては基本的に「賛成」、「歓迎」をいたします。
昨年12月に制定された「愛知県障害者差別解消推進条例」は、当初、私たちADFをはじめとする障害者団体に対する事前ヒアリングや愛知県障害者施策審議会での議論等も行われないまま、9月定例議会に行政主導で一方的に上程されようとしました。
この経緯からも、条例制定に向けては、障害者権利条約策定時のスローガンである“Nothing about us without us”「わたしたち抜きに、わたしたちのことを決めないで」のもと、ADFをはじめとする障害者団体との協議をおこない、拙速かつ、行政主導による一方的な議会提案にならないことを切に望みます。
つきましては、具体的な取り組みとして、下記について要望します。

1.手話においては、障害者権利条約ならびに障害者基本法においても、言語として位置づけられていることから、条約および法の理念に基づく、言語として、普及、獲得する場の提供等実効性のある条例にしてください。

2.県の資料によると、条例への意見聴取については、愛知県障害者施策審議会の下にワーキンググループを設置し意見聴取をおこなうとされていますが、ワーキンググループにはADFからも参加をさせて下さい。

3.対象とする意思疎通のための手段については、手話だけでなく、「要約筆記等の文字の表示、点字、触覚を使った意思疎通、平易な表現、音訳、代筆及び代読など」が例示されていますが、コミュニケーション支援を必要する障害者は聴覚障害、視覚障害者だけではありません。聴覚と視覚の障害が重複する盲ろう者や知的障害者、ALSのような重度の全身性障害者など、多種多様です。条例の対象となる障害者については、できるだけ幅広く網羅し、丁寧なヒアリングを実施し、個別性かつ多様なコミュニケーション手段を対象として下さい。

以上

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